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【スコルツァ】浦和レッズが招聘したポーランド人指揮官の実績・戦術を先取り4局面分析~2022ポーランド1部リーグ第24節レフ・ポズナンVSラコフ・チェンストホヴァ~

どうもさかりーにょです。

浦和レッズに2023年に就任するポーランド人指揮官マシエイ・スコルツァ監督の実績・戦術が知りたいのですが・・・

本記事ではこんなお悩みに対応します。

✔本記事の信頼性

・年間平均200試合以上を分析しながらオリジナルの「さかりーにょ分析メソッド」を開発

・JFA公認指導者ライセンスB級

・IIFCO公認サッカー戦術アナリストベーシックコース修了

・AEFCA公認マッチアナリストコース修了

リカルド・ロドリゲス監督との3年計画に終止符を打ち、名門復活を期して招聘したポーランド人のマシエイ・スコルツァ監督。浦和レッズサポーターの多くはインターネットで検索しても情報量が少なく選手の起用法や戦術などをあまり詳しく知ることができないと考えていることでしょう。

今回は、2022シーズンにスコルツァ監督が指揮を執っていたポーランド1部リーグのレフ・ポズナンの第24節の試合を基にスコルツァ監督の戦術の特徴を徹底分析していきたいと思います!

マシエイ・スコルツァ監督の経歴

スコルツァ監督はポーランド人の監督で、プロ選手としての経歴は2年程度です。選手引退後はすぐに指導者へ転身し、2022年現在50歳と監督という年齢に対して指導歴は19年以上を誇る経験豊富な監督です。

2013-2014のアル・イテファク(サウジアラビア)、2018-2020のU-23アラブ首長国連邦代表監督以外はポーランドを主戦場として監督キャリアを積み上げてきており、これまでに国内のビッククラブであるレフ・ポズナンやレギア・ワルシャワなどを筆頭に国内5チームを指揮し6個のタイトルを獲得しています。

また、ポーランド代表のアシスタントコーチとして2006年のドイツワールドカップに出場した経験を併せ持つ監督です。

ここからは2022シーズンにスコルツァ監督が率いていたレフ・ポズナンの試合を基にスコルツァ監督の戦術を分析していきたいと思います。

2022ポーランド1部リーグ第24節レフ・ポズナンVSラコフ・チェンストホヴァ

試合結果

スタメン

スタッツ

マッチアップ図

スコルツァ式レフ・ポズナン4-2-3-1の基本戦術

スコルツァ監督の戦術における1番の特徴はネガトラ時の切り替えの早さと強度の高いディフェンス

攻撃時は基本的に4-2-3-1の形を崩さずにロングボールを主体にこの能力に依存しながら攻撃を仕掛けていく。

後方からのビルドアップの立ち位置の原則は特に設けず、相手に合わせてビルドアップの形を変える。攻撃の中心はサイド攻撃でIHとSBのオーバーラップでサイドを攻略し、アバウトなクロスを放り込んでエリア内でカオスな状況を創りだして得点機を伺う。このためターゲットとなる長身FWを1トップに配置するケースが多い。

守備時には4-4-2のゾーンディフェンスを採用。2トップをトリガーにした前線からの激しいプレッシングで高い位置でボールを奪い、ショートカウンターに繋げる。ブロック時も4-4-2を採用し、相手の体勢ボールを基準にして縦ズレと横ズレを遂行する。

【4局面戦術分析】局面➀:攻撃分析

“シンプルな組み立てと個に依存した崩し”

ポゼッション時には両SBが高い位置を取る。ロングボールやシンプルな楔からサイドに展開し、センタリングを積極的に上げる。このボールに対してしっかりと競ることで大きくクリアさせずにペナルティエリア内でカオスな状況を創り、得点を狙うパターンが多い。ビルドアップは整備されておらず、3人目を用いた崩しなどもほとんどない。個の能力に依存した攻撃を仕掛けることが特徴である。

【4局面戦術分析】局面②:ネガトラ(ボールを失った時)

“即時奪回”

スコルツァ監督の最大の特徴であり武器がネガトラ時の素早い切り替えと強度の高い守備である。ボールに近い選手が凄まじい勢いでボールにアタックに行く。一方で、周囲の連動が間に合わないケースや、高い位置を取っているSBが戻りきれずに背後のスペースを使われて崩されるシーンもある。

【4局面戦術分析】局面➂:守備

“オーソドックスな4-4-2のゾーンディフェンス”

4-4-2のオーソドックスなゾーンディフェンスを採用。2トップのプレスをトリガーにしてボールを同サイドに圧縮して奪いきる。プレスがかからないと判断すると、相手の攻撃に応じて4-4-2のブロックを形成する。

【4局面戦術分析】局面④:ポジトラ(ボールを奪った時)

高い位置でボールを奪えた際にはカウンターを発動。前向きでボールを奪えない場合にはボール保持に切り替える。シンプルなライン間の縦パスでビルドアップし、サイドからのクロスでゴールを狙う。

さかりーにょEyes

スコルツァ監督戦術は切り替え時のコントロールである。切り替えの速さと強度で試合の主導権を握る狙いがある。一方で、ボールを前線に確実に運ぶためのビルドアップの術や立ち位置の落とし込みにはそこまでのこだわりが見られない。攻撃はロングボールと見えている選手への足元への各駅停車パスが多く、相手からすれば容易に守ることが出来ると分析。

スコルツァ監督が成功するか否かの肝は前線に相手を上回る個の人材を配置できるかとも言えるだろう。

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