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【フランクフルト式カウンター戦術資格所有者】が22-23グラスナー監督のカウンター戦術を徹底分析

限られた予算の中でブンデスリーガ、チャンピオンズリーグ共に躍進するフランクフルト。そんなフランクフルトの鋭いカウンターアタックの特徴や仕組みを知りたいのですが・・・

本記事は【フランクフルト式カウンター戦術資格所有者】がグラスナー監督率いるフランクフルトのカウンター戦術に関するこんなお悩みを解決します!

本記事の信頼性

・IFCO【フランクフルト式】ドイツサッカー カウンター戦術資格取得者

・年間平均200試合以上を分析しながらオリジナルの「さかりーにょ分析メソッド」を開発

・JFA公認指導者ライセンスB級

・IFCO公認サッカー戦術アナリストベーシックコース修了

・AEFCA公認マッチアナリストコース修了

どうもさかりーにょです。

限られた予算と戦力でバルセロナなどのビッククラブを次々と倒すフランクフルト。そんなグラスナー監督率いるフランクフルト戦術の代名詞が「カウンターアタック」です。

今回はそんな『フランクフルト』のカウンター戦術を2023年1月28日にアリアンツ・アレーナ行われたブンデスリーガ 第18節 VS バイエルン戦を基に分析していきます!

2023.1.28 ~ブンデスリーガ 第18節 バイエルン VS フランクフルト~

スタメン

スタッツ

システムかみ合わせ図

フランクフルト式カウンターの基本戦術

カウンターアタックは「ロングカウンター」と「ショートカウンター」の大きく2つに大別することができる。

ロングカウンターとは文字通り距離の長いカウンターアタックだ。自陣守備ブロックを自陣低い位置に構築し、ボールを奪うと即座にゴールへの最短距離で得点を奪う。

一方ショートカウンターは前線からのプレッシングで高い位置でボールを奪い、一気にゴールを奪う戦術だ。

フランクフルトは両方のカウンター戦術を併せ持つが、今回はフランクフルトが『強者を食う』際に用いる『ロングカウンター』に焦点を当ててその仕組みを分析していく。

フランクフルトがロングカウンターを発動するための守備戦術

フランクフルトはロングカウンターを発動するために自陣の低い位置に5-4-1のブロックを形成して相を自陣に引き込む。

特に、5バックが5レーンすべてを消すことができるために相手はその攻略のために多くの人数を前線に割くことになる。

相手GKを除く21人がすべてフランクフルトの陣内に位置した際に、フランクフルトのロングカウンターの準備は完了する。ボールを奪うや否や相手の最終ラインの背後にある広大なスペースを使ってロングカウンターに転じるのである。

ロングカウンターを発動させるために徹底するポジトラの原則

フランクフルトはロングカウンターパターンを「自動化」させることでその成功確率を上げていると分析。

パターン①:コロ・ムアニの足元に入れてからのロングカウンター

コロ・ムアニの足元に入る楔のパスをトリガーに必ず一人がスプリントでサポートに行くことが原則である。

実際、68分のロングカウンターからの得点シーンではコロ・ムアニの足元にボールが入ると同時に鎌田が猛スピードでサポートに入り、瞬間的に2VS2から1VS1のシーンを作りだし、見事に得点に結びつけた。

パターン②:コロ・ムアニの背後にロングボールを打ち込んでのロングカウンター

2つ目のパターンはコロ・ムアニの背後にアバウトにロングボールを蹴り込む。そのボールに対してコロ・ムアニが猛烈なプレッシングを仕掛け相手のミスを誘発。追随してきた2シャドーがボールを奪いカウンターに繋げるというものだ。

実際、20分にパターン②を発動し、シュートまで繋げている。

フランクフルト式カウンターの物理的発動条件

上記の分析結果を基に考えてみると、フランクフルト式カウンターの物理的発動条件は以下の3つである。

1.数的不利でもマイボールにできるフィジカル&機動力に優れたCF

2.中~長距離のスプリントを90分間通じて継続できる2シャドー

3.ゴール前のディフェンスにおいて身体を張り、粘り強く守れること

  それに加えて前線に高精度のロングボールを配給できるDF

以上の3要素を揃えることでフランクフルト式カウンターは物理的に再現できることになる。

さかりーにょEyes

その切れ味のするどさから世界的に注目を浴びるフランクフルトのロングカウンター。

そんなフランクフルトのカウンターの仕組みは自陣深くにあえてブロックを形成することで「相手を自陣深くに引き込む」、「強靭なCFと2IHのスプリントを最大限に活かしたロングカウンターの自動化」という巧妙に仕込まれた上で発動されていると分析するこができた。

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